2014-06-24

日本人現地採用のすすめ(最終回)

これまで2回に渡り日本人現地採用について概要と具体的な人物像について述べてきましたが 、今回は最終回として現地採用の今後の動向・展望について考えていきたいと思います。

 

ここ1−2年、ベトナム国内の各日系企業の方 針として、駐在員人員の削減・マネジメントの現地化がより喧しく叫ばれているのではないでしょうか。こうした傾向は今後、進出企業の現地での安定化が進む につれてさらに加速されることが予想されます。そういった企業側の事情に対して、雇用される側の傾向としても、 海外就職・転職は年齢・バックグラウンド如何にかかわらず大きな選択肢となり始めています。これらの事情が相まって、日本人の現地採用という雇用形態も今 後加速度的に増加していくことが想定できます。

 

筆者は先日、NHK「ニュースウオッチ9」で 10月末放送(既にOA済み)の「新卒学生の海外就職活動」に関する特集について、アンケート回答を求められました。「日本人の海外就職・転職もここまで 来ているんだ」としみじみしたものです。またベトナムに限らずインドネシア・マレーシア・フィリピン・タイでの転職希望者を対象とした「転職活動ツアー」 や「視察ツアー」などの企画も今年に入りチラホラ見聞きするようなりました。さらに海外転職に関するガイドブックの類も今年に続けざまに出版されており、 東南アジア各地の日系書店店頭では平積みで陳列・販売されなかなかの売れ行きであるそうです。

 

このように求職者とベトナムをつなぐルートは 太くなり多様化しています。直接日本から来る方、フィリピンでの短期語学留学を経て来られる方、シンガポール・香港・イギリス・アメリカなどビザ発給が困 難になった地から移られてくる方、中国本土からリスク回避として移ってこられる方、などなどです。

 

既に弊社への登録候補者でも日本および各国でキャリアを積まれてきた20・30歳代の方々がベトナムでの転職を成功させています。今まではベトナムを転職希望地として考慮に入れてこられてなかった方々です。

 

ぜひ、みなさんも今後の現地法人のあり方の一つとして、現地採用日本人の採用をご検討されてみてはいかがでしょうか。

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ライター

前田純

前田純

ICONIC 組織人事コンサルティング部。名古屋大学を卒業後、日本の会計事務所にて約4年間、中小企業の会計・税務といった「カネ」に関する業務を行う。その後、「モノ」を扱う製造業を経て、2015年よりベトナムへ進出。ICONICにてベトナムにおける人事労務に関する業務を行うことで、世の中の「ヒト・モノ・カネ」について国内外を通して経験。

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