2014-12-04

【賃金テーブル設計】等級の違いを、報酬以外の面からも醸成する!

これまで、職務定義書の整備、等級定義書の公開、賃金テーブル設定時の注意点などを中心にまとめて参りましたが、こうして制度面の整備はもちろん組織インフラとして当然ながら非常に重要なのですが、制度をしいたから、もう大丈夫、ということではないのが難しいところです。悩んで考えてしいた折角の制度を効果的に運用していくために、注意しておきたい点は多々あります。

今回は等級制度を効果的に運用するために、等級定義書を公開するということ以外に打てる攻めの労務施策について具体例も踏まえてまとめたいと思います。

 

等級の違いを、報酬以外の面からも醸成する!

等級制度を設定し、等級定義を明確にしたところで、実態面で等級が上がることのモチベーションを報酬面以外からも醸成できると更に効果的です。先回までにも述べた通り、仕事ライフにおけるベトナム人の最大の関心事は「キャリアアップ」と言え、「格」に対する意識は強いと言えます。どの等級になったら、いくらくらいの報酬がもらえるということ以外にも、例えば…

一定の等級以上で、福利厚生面での充実度を上げる
例:社用車をつける、タクシーカード貸与、海外研修、家族まで含めた民間医療保険加入など)

権限範囲を明確に移譲し全社的に認知させる
例:○○ドルまでは決裁権限与える、構成メンバーの採用権限、部署内飲み会予算をはるなど

名刺の色やデザインを等級に合わせて変える

昇格時にCertificateを出すなどツール類で「格」の違いを出す

など、報酬面以外の側面からも等級に応じた「格」の違いを演出することで、昇格へのモチベーションをより高める施策を打つと効果的です。

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ライター

長浜みぎわ

長浜みぎわ

ICONIC 組織人事コンサルティング部統括部長/取締役/賃金管理士。 横浜国立大学卒業後、日本及びフランスの中小企業を対象とする経営コンサルティング企業にて、新規事業の開拓支援を行う。2006年より青年海外協力隊としてウガンダにて民間職業訓練校における人材育成需要及び労働市場で求められる人材需要に関する調査を実施。2007年に渡越後、三井住友銀行ホーチミン支店にて法人営業を担当。2010年、ICONIC取締役に就任。

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