2014-06-24

ベトナム2013年度の昇給率予測(速報値)

2012年も年の瀬を迎え、年末からテトにかけて、多くの企業がボーナス額や昇給率の決定にあたまを悩ます時期が到来しました。

 

弊社ではこのような事情を鑑み、2010年度分から年末恒例行事として、ベトナム全土の日系企業を対象とした給与・昇給率調査を実施し、集計結果を参考値として日系企業の皆様に還元しております。

 

このたび取りまとめた2013年度給与・昇給率調査結果によりますと、2013年度の昇 給率予測値(速報ベース、中央値)は、ベトナム全土、全業種を対象とした場合、最大の昇給率が18%、平均の昇給率が10%、最小の昇給率が7.75%と なり、昨年度対比、全体的に2~5%程度低下しました。これは、昨年に比べてインフレ率が年間を通じ低下したこと、昨年見られた度重なる最低賃金の改定と いう特殊要因が本年はなかったことをベースとして、例年並の昇給率水準に戻ったものと考えられます。

地域別の傾向としては、北部昇給率の低下傾向が著しく、特に、北部製造業では、最大 の昇給率が12.4%、平均の昇給率が8%、最小の昇給率が5.3%と、昨年度対比、5~8%程度の低下が見られ、北部に関してのみ言えば、製造業の昇給 率水準が非製造業を下回るという通常時とは逆転した昇給率傾向がみられました。この傾向の一因としては、本年半ばに北部で発生した大規模なストライキに よって、周辺の製造企業一帯に賃上げ圧力が電波し、年央のうちに一部の賃上げを既にしてしまった企業も多く、年末の昇給は差額調整に留めるという企業から の回答が全体の昇給率水準を低下させているものと考えられます。

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ライター

前田純

前田純

ICONIC 組織人事コンサルティング部。名古屋大学を卒業後、日本の会計事務所にて約4年間、中小企業の会計・税務といった「カネ」に関する業務を行う。その後、「モノ」を扱う製造業を経て、2015年よりベトナムへ進出。ICONICにてベトナムにおける人事労務に関する業務を行うことで、世の中の「ヒト・モノ・カネ」について国内外を通して経験。

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