2018-03-10

【2018年度版】ベトナムにおけるボーナスと初任給の動向

今回は、昨年末に弊社が実施した2018年度版の給与昇給率調査結果より、ベトナムにおけるボーナスと初任給の動向について、経年推移を追いながら概観します。

 

【ベトナム人社員】ボーナス平均支給額の経年推移(中央値)
※上記ボーナスには、いわゆる13ヶ月目の給与を含みます。

 

【ベトナム人社員】初任給の経年推移(中央値)

 

ボーナスの平均支給額は横ばい、初任給はブルーカラーで引き上げ

【ベトナム人社員のボーナス】
毎年の昇給を考える上でボーナスとの予算配分をどうすべきか……というのは悩ましい論点ですが、上記の平均支給箇月数の中央値で見ると、2017年実績は1.1~1.4ヶ月というレンジです。
ここ数年大きな変動はなく、2018年も同水準と予想されるため、相場としては極端にボーナスへの予算配分を変更する傾向は見られません。

ただし、ボーナス支給額計算の基礎とされることが多い基本給は上昇しています。そのため、継続雇用している社員一人当たりのボーナスにかかる予算自体は、増加しているものと考えられます。

 
【ベトナム人社員の初任給】
大卒初任給については、2017年実績ベースでUSD308と前年水準からほぼ変わりませんでしたが、2018年の予測値は2017年実績対比で5.8%増加する予測となっています。
ブルーカラー雇入時給与については、昨年横ばいでしたが、2017年実績値は前年対比+6.1%と一転して上昇しました。この値は、昨年時点での2017年予測値のUSD192とほぼ同水準となっています。

2018年予測値は、2017年実績対比8.9%上昇のUSD207と予測されていますが、この上昇率は2018年1月施行開始となる最低賃金上昇率を上回る水準であるため、実績としては多少抑えられる可能性があります。

ボーナスや初任給の詳細に関しましては、給与昇給率調査結果にて2011年~2018年の最新版まで販売しております。
ご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせくださいませ。

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ライター

前田純

前田純

ICONIC 組織人事コンサルティング部。名古屋大学を卒業後、日本の会計事務所にて約4年間、中小企業の会計・税務といった「カネ」に関する業務を行う。その後、「モノ」を扱う製造業を経て、2015年よりベトナムへ進出。ICONICにてベトナムにおける人事労務に関する業務を行うことで、世の中の「ヒト・モノ・カネ」について国内外を通して経験。

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