2018-11-13

【シリーズ⑤】ベトナムではなぜ、日本の人事制度をそのまま使えないのか?~日本人社員だけで全てを決めないこと~

皆様は、日本で使用している人事制度をそのまま翻訳して、ベトナム現地法人でも使用していませんか?
国が違えば社員の感覚も違うことは気付きながらも、「とりあえず本社の制度をそのまま翻訳して使っておこう」という選択をしたことで、「表現が抽象的過ぎて伝わらない」「基準が曖昧」「昇給や昇格スピードが当地の労働市場対比で遅い」などの不具合に直面します。
このような場合、ベトナム人社員にも納得感が感じられるような人事制度に昇華させるためには、何をどうローカライズしていけばよいのでしょうか?

弊社にご相談くださる企業様の多くが直面されているこのテーマについて、全5回のシリーズに分けてポイントを解説します。

今回取り上げるローカライズの視点は、第5回「日本人社員だけで全てを決めないこと」です。

 

必要性の背景

人事制度は、設計もさることながら、運用に乗せることができて初めて成功と言えます。運用フェーズでスムーズに導入・定着させていくための肝は、ベトナム人社員が新制度を納得感と共に受け入れられるかどうかにあります。

この目的に照らし、ベトナム人の感覚をしっかりと設計に反映させるべく、ベトナム人社員の意見もくみ取りながら制度構築を進められることが理想的です。

 

具体策の事例

以下のようなことに配慮し、制度構築プロジェクトを進めていくと良いでしょう。

・制度構築プロジェクトメンバーにベトナム人社員をまとめる器や権限のあるベトナム人社員を任命する
・上記ベトナム人プロジェクトメンバーに新制度導入の旗振り役を担ってもらう
・人事考課や処遇決定フローの中にベトナム人管理職を考課者として据え、なるべく現地スタッフに積極的に人事権を持たせる
・新制度案を主要なベトナム人メンバーにはドラフト段階でレビューしてもらい、設計段階で意見を出してもらう
(ただし、この場合、経営側の立場に立って物事を冷静に見られる人選とすることに拘ること。適任者がいない場合は、社員の利害に直接的に絡まない評価制度周りを中心にレビューをもらい、センシティブな報酬制度までは切り込まないようにする)などです。

以上がローカライズ視点における概要です。

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ライター

長浜みぎわ

長浜みぎわ

ICONIC 組織人事コンサルティング部統括部長/取締役/賃金管理士。 横浜国立大学卒業後、日本及びフランスの中小企業を対象とする経営コンサルティング企業にて、新規事業の開拓支援を行う。2006年より青年海外協力隊としてウガンダにて民間職業訓練校における人材育成需要及び労働市場で求められる人材需要に関する調査を実施。2007年に渡越後、三井住友銀行ホーチミン支店にて法人営業を担当。2010年、ICONIC取締役に就任。

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