2019-12-17

個人間の関係性にアプローチ 注目される「組織開発」とは?

組織開発とは、個人間の関係性にアプローチすることで組織を活性化し、個人の能力を引き出そうとするアプローチです。多くの企業が人材開発の取組みを行っているものの、組織強化や生産性向上などの解消されない課題をお聞きします。本コラムではこれから、組織開発が注目される背景やその展開方法を、シリーズでご紹介します。

組織開発は英語で”Organization Development”、略して「OD」と呼ばれ、1950年代から欧米を中心に発展してきた概念です。最近になって、改めてその必要性に注目が集まっており、人事組織にもOD機能を新設し、本格的に取り組む企業が増えています。

欧米での組織開発は、心理学や行動科学の研究をベースに発展しました。組織開発が発展した米国は個人主義の国と言われており、自分の仕事の分野はきっちりこなす一方、他の人の仕事には干渉しない国民性があります。何となくベトナムの国民性、仕事のスタイルにも似ていますね。そのため、仕事で接点がなかった個人間の関係性に働きかけることによって、組織全体をうまく機能させようとする組織開発の考え方が発達したと言われています。

日本でも、終身雇用や年功序列など従来の働き方が変化し、就業に対する価値観は多様化しています。ベトナムではどうでしょう? 経済発展、物価上昇、人材流動、国民性などの背景を踏まえて、人事施策を考える必要があります。すなわち、組織全体として世の中の変化に対応しながら、健全に機能するためにはどう変革すべきかを考えなくてはならないのです。次回の記事からはより具体的な内容に入ります。

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ライター

長浜みぎわ

長浜みぎわ

ICONIC 組織人事コンサルティング部統括部長/取締役/賃金管理士。 横浜国立大学卒業後、日本及びフランスの中小企業を対象とする経営コンサルティング企業にて、新規事業の開拓支援を行う。2006年より青年海外協力隊としてウガンダにて民間職業訓練校における人材育成需要及び労働市場で求められる人材需要に関する調査を実施。2007年に渡越後、三井住友銀行ホーチミン支店にて法人営業を担当。2010年、ICONIC取締役に就任。

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