2017-12-15

ベトナム人社員にとって、本当に嬉しい福利厚生施策とは?

今年8月に弊社主催にて実施した第二回目の「在ベトナム日系企業福利厚生調査」の結果について分析していきたいと思います。

本調査では、初めて社員様向け調査も同時開催し、お蔭様で117社185拠点の企業様と403名のベトナム人社員様よりご回答協力をいただきました。この場をお借りしまして、ご協力いただきました皆様に改めて感謝申し上げます。
 

さて、下記の図はベトナム人社員が嬉しいと思う福利厚生施策について年代別に表したグラフの一部です。

年代別ベトナム人社員が嬉しい福利厚生施策(25項目中上位5位までを抜粋)
年代別ベトナム人社員が嬉しい福利厚生施策

 

最適な福利厚生は、社員の年齢構成で決まる

「有給休暇日数の増加」がどの年代でも上位にランクインしてる他は、年齢によるライフスタイルの違いが如実に現れる結果であったと推察します。キャリアの土台づくり期間である20代では近未来の給与アップにつながる投資が好まれる結果となりました。
スキルアップが将来の給与アップに直結するベトナムにおいては、社員研修は優秀な社員の会社への帰属意識醸成にも役立つことがわかります。(ただし、給与アップ・スキルアップを求めて転職していく社員が少なくないのが問題ではあるのですが…)

一方で、ある程度どのような方向性でキャリアを歩むかが決定し終わっている40代では、表彰制度が好まれるようです。これについては終の棲家と決めた会社で、「あなたに感謝している」と承認される機会、家族や親せき、友人に対して自慢できる機会を欲しているのではないでしょうか。
また、年齢が上がるにつれて自己投資的な側面よりも、生活保障的なものがより喜ばれることは想像に難くありません。

上記結果は当然と言えば当然の結果ではありますが、このライフスタイルから生じるニーズの変化に貴社は対応できているでしょうか。
ベトナムでの操業が長くなれば、おのずと社員の平均年齢も上昇していると推察します。
その中で、本当に自社にあった福利厚生施策は何か。限られた予算をどこに投下するのが一番リターンが高いのか。自社社員の年齢構成からその問いに答えをみつけてみるのも一考かもしれません。

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ライター

増田清香

増田清香

ICONIC 組織人事コンサルティング部チーフコンサルタント。 日系人事コンサルティング会社にて、約10年にわたり次世代リーダーの育成、社内コミュニケーションデザインの構築、昇格制度の構築などに携わる。専門は人材育成、組織開発。10年間で100社以上の経営課題、人材育成上の課題と向き合う。机上の空論ではない、制約条件の中で最大限の効果を発揮できる方法を共に生み出すことを信念とする。愛知県豊田市生まれ。

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